インフルエンザ予防・症状・治療法などの基礎知識をわかりやすく解説します【2018年最新情報】

インフルエンザの予防法、症状、治療法

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本格的にインフルエンザが流行る季節になってきました。
インフルエンザはとても辛い症状が続いたり、学校や仕事を休まなければならなくなったりと、できればかかりたくない病気ですよね。

毎年のように流行るインフルエンザ、だけど「風邪とどう違うの?」「インフルエンザにかかるとどうすればいいの?」など、あまり詳しいことは知らない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事ではインフルエンザに関しての気になる疑問を解決し、予防法、症状、治療法を詳しく解説していきたいと思います。

インフルエンザと普通の風邪はどう違う?

風邪で熱

風邪との違い

普通の風邪(かぜ)は、正式には「風邪(かぜ)症候群」といって、上気道(鼻や喉)の急性炎症の総称です。
ウイルスが粘膜から感染して炎症を起こすため、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱といった症状が起こります。

風邪を起こす原因微生物は「ウイルス」と考えられ、その数は200種類以上と言われています。

代表的なウイルスに、ライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルスなどが挙げられ、それぞれに症状や特徴を持っています。

一方、インフルエンザは「インフルエンザウイルス」を原因とする感染症で、1~3月の冬季がピークとなります。

約1~3日の潜伏期間の後、38℃以上の突然の高熱や全身の倦怠感などの「全身症状」が起こります。
その後、咳やのどの痛み、鼻炎などの「呼吸器症状」、吐き気などの「消化器症状」が現れることもあります。

症状が出ている期間は1日〜3日程度と言われておりますが、患者さんの体力・体調などによって延びることもあります。
潜伏期間から症状消失まで全体で10日間程度要する疾患です。

対象となる原因微生物が複数の種類があることと、「インフルエンザウイルス」という一つの大きな種類であることが大きな違いですね。

インフルエンザは4つの種類に分類される

とはいえ、インフルエンザもさらに大きく4つの種類に分かれます。

これは、インフルエンザを大きくタイプ分けしているものですが、A型、B型、C型、D型と分けることができます。

このうち、C型は日頃かかる可能性が低く、症状も緩和と言われています。
また、D型は「通常ヒトとヒトの間で感染することはない。」と言われています。

詳しく見てみましょう。

インフルエンザウイルスの比較

  A型 B型 c型
種類 144種類 2種類 1種類
ウイルスの変異 変異しやすい あまり変異しない ほとんどしない
感染対象 人や鳥、豚など 人のみ 人が中心
主な感染者 年齢問わず 年齢問わず 子どもが中心
流行時期 冬(12~3月) 冬(2~3月) 通年
主な症状 38℃以上の高熱、悪寒・寒気、体の痛み、咳や喉の痛み、頭痛 微熱、下痢や嘔吐 鼻水・鼻づまり、微熱

引用:WHO季節性インフルエンザ(2018年版)より スマ診改変

なぜ冬に流行するの?

温暖な気候(日本のような場所)では、インフルエンザの季節性流行は主に冬に起こりますが、熱帯地域などではインフルエンザ流行の季節性はあまりなく、年間を通じて起こるとされています。

日本における季節性の要因の一つとして考えられているのが、「温度・湿度」による影響です。

一般に、インフルエンザウイルスはその感染拡大に「低温・低湿条件」を好む、とされています。
日本の冬は、まさにうってつけなんですね。

ということは、この環境を逆手に取ることで”感染症の拡大を防ぐことが可能”と考えられます。

実際に1961年にG.Jハーパーらが報告した論文によりますと、「温度20℃以上、湿度50-60%においてインフルエンザウイルスの空気中での感染力が下がる」というものです。

インフルエンザの感染拡大を防ぐためには20℃以上・湿度50-60%を意識しましょう。

引用:J Hyg (Lond). 1961 Dec; 59(4): 479–486.より スマ診 改変

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インフルエンザの治療法

インフルエンザの薬

WHOの推奨によれば、高リスク群に属していない患者は対症療法で管理され、症状が出た場合は地域への感染拡大を防ぐため自宅にいるように勧めています。

治療については発熱のコントロール、脱水管理などが中心となります。
基本的に通常リスクの方々に対する「抗インフルエンザ薬」の投与は積極的に推奨していません。
(服用しなくても大きなリスクなくコントロールできる、との裏返しであると考えられます)

引用:WHO季節性インフルエンザ(2018年版)より スマ診 改変

一方、国内ではインフルエンザの迅速診断などで陽性反応が出た場合、発症からの時間が短ければ「抗インフルエンザ薬」の投与が検討されます。

日本では、

  • タミフルカプセル75mg
  • リレンザ
  • イナビル吸入用粉末剤
  • ラピアクタ点滴静注用

上記4つの選択肢があります。

それぞれのお薬の違いは、 インフルエンザ治療薬 をみてください。

いずれにせよ、「インフルエンザかな?」と思った場合には近くの医療機関を受診して、適切な判断を仰ぎましょう。

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インフルエンザと解熱鎮痛剤

解熱剤

インフルエンザの対症療法として、解熱鎮痛剤を使うケースも少なくないかと思います。

解熱鎮痛剤は大きく以下の2種類に分かれます。

(1)非ステロイド性抗炎症薬(通称:NSAIDs、エヌセイズと呼びます)
(2)非ステロイド性抗炎症薬以外

(1)は広く医療で使われており、ロキソニン(成分名:ロキソプロフェンナトリウム)、ボルタレン(成分名:ジクロフェナクナトリウム)などが該当します。

(2)は、カロナール(成分名:アセトアミノフェン)などが該当します。

インフルエンザに罹患した、またはインフルエンザに罹患した可能性がある場合には、(1)のカテゴリーのお薬、特にボルタレンを処方しないケースが増えています。

その要因は、平成12年11月に厚生労働省より出された緊急安全性情報において、ジクロフェナクナトリウム製剤の使用により重篤な副作用が発生したことが報告されたためです。
そのため、実際は臨床医の判断になりますが熱を下げるために(1)のカテゴリーではなく(2)のカテゴリーのお薬を選ばれることが多くなっています。

「カロナール」は、「ロキソニン」などのNSAIDsと比べると一般的に鎮痛作用はマイルドですが、インフルエンザの時にも比較的安全に使用でき、また子どもや妊婦にも使えるのが特徴です。

※注意:いずれにしても症状をしっかり把握し、医師・薬剤師へ相談の上服用してください。

インフルエンザワクチン(予防接種)について

インフルエンザワクチン予防接種

 

現在、最も有効なインフルエンザに対する予防法は「毎年のワクチンの接種」です。

WHOは、医療従事者を含む高リスク集団に対して毎年ワクチン接種を推奨しています。
接種の時期については、「シーズン中よりもシーズンが始まる前の方がより効果的」とも言っています。

引用:WHO季節性インフルエンザ(2018年版)より スマ診 改変

そもそもワクチンって何?

ワクチンとは、感染症の予防接種に使用する薬液のことです。

細菌やウイルスに感染し、感染症にかかると、その病原体に対する抵抗力が体内に生まれます。
この原理を応用したのがワクチンによる予防接種です。
病原体の毒性を弱めたり、無毒化したものがワクチンで、ワクチンを接種すると、実際には病気にかからなくても、その病気への免疫ができ、病原体が体内に侵入しても発症を予防したり、症状を軽度ですませたりすることができます。

引用:ファイザー製薬web

このうちインフルエンザワクチンは、「不活化ワクチン」に分類されます。

「不活化ワクチン」とは、病原体となるウイルスや細菌の”感染する能力を失わせた”(不活化、殺菌)ものを原材料として作られます。

つまり、インフルエンザワクチンを接種しても「ワクチンが原因でインフルエンザにかかる」ことは絶対にありません。

ワクチンが効くのにどのくらいかかる?

抗体を獲得し、効果を発揮するまでに2-3週間程度はかかる。」と言われています。

接種は1回?それとも2回?

子供の場合は免疫を獲得するのに2回接種が必要と言われていますが、成人の場合は1回接種でOKです。

 

インフルエンザ予防接種の料金

インフルエンザ予防接種の値段は目安として、以下のような料金になっています。

対象年齢 料金
6ヶ月~13歳未満 6,000円~7,000円程度(2回接種)
成人 3,000円~5,000円程度
高齢者 無料~2,000円程度

引用:国内複数の医療機関のwebサイトなどからの引用
ただし、自治体などによって補助が異なる可能性があり、医療機関にご確認ください

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インフルエンザ治療薬についてわかりやすく解説します

医師の説明

インフルエンザ治療薬の種類と使い方

国内で使用できる治療薬は、以下の4種類です。

薬剤 投与方法 回数
タミフルカプセル75mg 経口投与 1日2回 5日間
リレンザ 吸入 1日2吸入 5日間
イナビル吸入用粉末剤 吸入 1回吸入のみ
ラピアクタ点滴静注用 点滴 1日15分

インフルエンザ治療薬と異常行動について

2018年1月現在、厚生労働省は本件について「タミフルの服用と異常な行動及び突然死との因果関係を示唆するような結果は得られていませんが、明確な結論を得るために必要な解析には至っていません(疫学調査及び臨床試験)」と公表しています。

引用:厚生労働省 インフルエンザQ&Aページより

症例ごとの判断が必要となりますので、罹患時に医師・薬剤師にご相談ください。

抗インフルエンザ薬(ノイラミニダーゼ阻害薬)が効く仕組みと予防効果

医師の説明

抗インフルエンザ薬が効く仕組み

この章では、抗インフルエンザ薬がどういう作用機序で効いていくのかについてお示ししますね。

①インフルエンザウイルスは、初めは感染する能力を持っていません。
人間の体の中に入ると、呼吸器と腸管にある「プロテアーゼ」と呼ばれる酵素によって初めて活性化し、感染する能力を獲得します。

②活性化されたインフルエンザウイルスは、粘膜から細胞の中に侵入していきます。

③細胞の中に侵入したインフルエンザウイルスは、細胞の力を借りながら細胞の中でどんどん増殖をしていきます。(インフルエンザウイルスは、自分だけで増殖をすることができません)
こうやって、インフルエンザウイルスは細胞を乗っ取っていきます。

④乗っ取られた細胞から、ウイルスを外に放出するときに、「ノイラミニダーゼ」という酵素とその働きが必要になります。

これが、インフルエンザウイルスが体の中で増えていく仕組みです。

上記4種類のお薬は、いずれも「ノイラミニダーゼ阻害薬」というカテゴリーに分類され、その名の通り「ノイラミニダーゼ」という酵素の働きを阻害するお薬です。
このお薬が体の中に入ると、先ほどのインフルエンザ増殖メカニズムの④を抑えることになります。

そうすると、細胞の中でパンパンになったインフルエンザウイルスが、せっかく乗っ取った細胞の「外」に出ることができず、さらに増殖をすることができなくなります。
そうこうしているうちに、このパンパンになった細胞は「何かおかしい」と免疫が判断して、パクッとウイルスごと免疫に除去されます。
これにより、インフルエンザウイルスの増殖を抑えている、という働きが抗インフルエンザ薬の主な作用機序です。

つまり、ウイルスを「殺す」薬ではなく、「増やさない/飛び出させない」薬なんですね。

ウイルスを殺しているのは自身の免疫で、抗インフルエンザ薬は「敵が増えないようにして」免疫をアシストしているわけです。
ですので、抗インフルエンザ薬は、(まだ体でウイルスが増えきっていない)発症初期にしか効きにくい、というわけです。

抗インフルエンザ薬の予防投与

抗インフルエンザ薬は、その特性を生かして「インフルエンザにかからないための予防薬」としても使うことができます。
(国内でも適応症の承認を受けています)

しかしながらその場合には一定の制限があり、使用上の注意において予防に用いる場合には、原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である下記の者を対象とする、との記載があります。

  1. 高齢者(65歳以上)
  2. 慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者
  3. 代謝性疾患患者(糖尿病等)
  4. 腎機能障害患者

引用:タミフル添付文書第29版

ということで、なかなか広く使いにくいお薬でもあります。
しかしながら、インフルエンザの罹患を逃れなければならない”個別”のご事情もあるかと思いますので、受診した際に医師・薬剤師に相談してみるのもいいのかもしれませんね。

予防投与は保険診療外:自費診療になります。

文責:石井健一(薬剤師)
2001年帝京大学薬学部卒業、薬剤師免許取得

 

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